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校長講話
12
2018/04/10

入学式 校長式辞

| by:Web管理者1

入学式式辞

 やわらかな春の光が溢れる中、平成30年度埼玉県立熊谷女子高等学校の入学式を挙行するにあたり、PTA会長坂田浩一 様をはじめ、多数のご来賓並びに保護者のみなさまにご臨席を賜り、新入生のみなさんを祝福できますことは、私ども職員、在校生にとりましても、この上ない慶びであります。みなさまに心から御礼を申し上げます。

 本校の沿革は、明治44年4月25日、県立熊谷高等女学校の一年生96名、二年生50名の入学式が挙行されたことから始まります。その後、この学び舎に集い、学びの道を進んだ熊女生は3万5000名ほど。そして、今、呼名された327名の名前が、新たに書き加えられました。入学、おめでとうございます。

 みなさんは、おそらく人生ではじめての試練ともいうべき入学試験に合格されましたが、これは、自己の真摯な取組、そしてご家族をはじめ、多くの方々のご支援があって、はじめて手にすることができた栄冠です。長い間、深い愛情を注いでくれた方々への感謝と、今日の感激を忘れることなく一層努力することがみなさんの責務であることを、改めて胸に刻んでいただきたいと考えます。 


 様々な思いと夢を持って、みなさんは本校に進学されたことと思います。現在、全国の高校では、明治期、戦後期の改革に匹敵する「高大接続改革」が進行し、高校教育に対しても、大学教育に対しても、教育の本質的な転換が進められています。それは、グローバル化や高度情報化など世界の動向や社会環境の変化を前提として、これからの近未来を生き抜く若者たちに求められる能力が変わってきていることに依拠しています。

 また一方、みなさんを迎えた高校は、学習と集団活動を通して自己形成を行う場という変わらぬ性格を持っています。高校での3年間は、みなさんの長い人生においては、僅かな時間に過ぎませんが、もっとも多感で、もっとも生命力に溢れた時期であり、理想とする自己の姿を懸命に追い求める時期となります。

 このような高校での3年間に臨み、意識していただきたいことを2つお伝えします。
 熊谷女子高校は、開校以来一世紀の時を経て、なお「県北の名門」として高い評価をいただいていますが、それは「自主、そして自律」という普遍の真理が、熊女の伝統として継承されているからと、私は考えています。この「自主、そして自律」という行動指針を常に意識してください。

もう一つは、このことと関連しますが、自己の「生きる哲学」を身に付けることです。「生きる哲学」は、自己の価値観、あるいは自分なりの生き方、行動の拠りどころと置き換えていただいてかまいません。自己の「生きる哲学」を高校時代にもてるかどうかで、これからのキャリアに大きな差が出ますので、忘れないでください。

保護者のみなさまに挨拶を申し上げます。

本日は、お子さまのご入学、本当におめでとうございます。高校の3年間は、人生の方向を決定する大切な時期であり、また一方で、悩みと苦しみのもっとも大きな時期でもあります。私ども職員は、日々の教育活動に全力を尽くしてまいりますが、子どもたちの健全な成長を望み、豊かな個性を育てて行くためには、学校と家庭がそれぞれの役割を果たすとともに、あい補い、連携して行くことが重要と認識しております。どうぞ、本校の教育方針をご理解いただき、ご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

結びに、「かざさん花の冠を」について。

このことばは、みなさんが高校生活で何度となく向き合うことばです。花の冠は、校歌全体を、そして熊谷女子高校での高校生活を完結させることばです。人は夢を持ち続ける限り、涙をこぼしながらも前に向かって歩いていけるようです。学校生活で、一生懸命やっているのに何でこんなにつらいんだろうと思う時があれば、その時こそが夢、つまりあなたの「花の冠」に近づいている時と考えてください。

私たちはつらいことがあったり、困ったことがあったりすると、どうしても下を向いてしまいがちです。ですが、そんな時こそ、しっかり「顔を上げ、前を向いて」、日々の生活に取り組んで行きましょう。そんなみなさんを、私は応援します。

県下有数の教育環境を誇るこの熊谷女子高校で、すばらしい仲間と充実した高校生活を送ってくれることを心から期待し、式辞といたします。

 平成30年4月9日

 

埼玉県立熊谷女子高等学校長 槙 拓治

11:12
2018/04/10

1学期始業式 校長講話

| by:Web管理者1

第1学期始業式
                                                                                                                   H30.04.09

 3学年、2学年へのそれぞれの進級、おめでとうございます。寒暖差の激しい日が続きます。大切なスタートの時期です。体調の管理には気を使ってください。2年生の人は、5月の連休前後に、部活動の最後の大会・発表会が予定されていると思います。これまで積み上げてきた自分の力と支え合う仲間を信じて、納得のいく結果を出せるよう、全力を尽くしてください。


 私は、「キャリア」という用語を比較的よく使います。キャリア・チェンジ、キャリア・ハイなどですが、この用語を使えるようになると、思考と表現の幅が広がります。今日はキャリア形成について考えてみましょう。


 キャリアとは、一連の仕事経験の積み重ねにより出来上がっていく「個人の仕事の経歴」のことです。キャリアの選択を登山に例えるなら、富士登山のように、明確な最終目標を見すえて行う場合もありますし、北アルプスの尾根の縦走のような場合も考えられます。


 後者の場合なら、最終目標は見えません。尾根の途中に当面の目標を立てて、とりあえずそこまでたどり着く。そこにたどり着いたら、今見えている景色とそこから広がる視界は全く違ってきますから、今度は、それに合わせて新しい目標を立てることを繰り返すことになります。


 変化の激しい時代に、自分の将来像を明確に描くことは難しいことでしょう。こんな言葉があります。「予期しない偶然の出来事が、キャリアをつくる」。経験則からして、これが正しいとすれば、「予期しない偶然の出来事」をどう生かせるかが、キャリア形成のポイントともなるわけです。


 キャリア形成という視点から高校生、大学生となったみなさんに望むことは、自分に関わることを、自己の責任で意思決定する経験を積んで欲しいということです。仮に偶然の出来事が、あなたにとって「逆境」であったとしても、それは1つの環境です。現状をネガティブに発想しないでください。


 関係して話を進めます。

 4年前の春、早々に咲き誇る桜のもと、渡辺和子さん、渡辺さんはノートルダム清心学園の理事長ですが、その著書の中で「Bloom where God has planted you(神が植えたところで咲きなさい)」という言葉と出会いました。大学の学長だった頃、仕事で悩むことが多かったそうですが、そんな時、宣教師の方からいただいた詩の中に、この言葉があったと記憶しています。


 「置かれたところで咲きなさい」という、この言葉は、咲くということは、仕方がないとあきらめることではありません。時間の使い方は、そのまま生命
(いのち)の使い方。置かれたところで咲いてください。どうしても咲けないときは、下へ下へと根を降ろしてください。次に咲く花が、より大きく美しいものとなるために、と続きます。


 「置かれたところ」がつらい立場の人たちには、胸中深くまで染み込むように届くでしょう。


 
 著者の渡辺和子さんは、ボストンカレッジ大学院で博士号を取得。その後、ノートルダム清心女子大学教授に就任し、1963年には、36歳という異例の若さで学長になります。84年のマザー・テレサさんが来日した際には、通訳を務めています。


 渡辺さんのキャリアには、お父さんの生死が深く関わっています。

 お父さんの名前は、渡辺錠太郎さん。渡辺錠太郎、教育総監、歴史的事件と言えば、思い当たる人もいるでしょう。渡辺さんのキャリアの原点は、2.26事件です。自宅に侵入してきた将校に、父が銃撃される。お父さんが、彼女を隠すために横にしたテーブル越しに、数十発の銃弾を受けて。

 

 こうした劇的なまでの「キャリアの原点」を持っている方は、むしろ少数でしょうが、この著書は、私が手にした時点で発行から9ヶ月。その間に29回の増刷を重ねていました。『置かれた場所で咲きなさい』は、それだけ共感を得る言葉なのでしょう。


 人生を80年と仮定し、それを1日24時間の「自分時計」に置き換えてみましょう。熊女生となった16歳は午前5時。大学1年の19歳でも5時40分過ぎ。朝刊が届き、朝のニュースが始まる時間です。

 

 みなさんのキャリアは、これから始まるところですが、進路選択が、キャリア形成の第1段階と考えてください。

 自分で動く、人と出会う、自ら感じる。

 では、どう動くのか、誰と出会うのか、何らを感じ取るのか。

ネット社会の現代でも、それが、キャリアの原点になってきます。


 新しい先生方をお迎えし、新年度、新学期がスタートしました。午後には、新入生も入ってきます。みなさんの目標に向かっての本気の頑張りを、今年度も変わらず応援します。学習に、部活動に、学校行事に、さらに魅力ある熊女を、いっしょにつくっていきましょう。


10:58
2018/03/23

修了式 校長講話

| by:Web管理者1

修了式


H30.3.5

 
  卒業式では、会場設営や準備に、協力をいただきありがとうございました。

 
式が終わり、退場する先輩たちをみて、みなさんはどんな印象を持ったでしょうか。式の中心は、卒業証書の授与です。呼名されたら、「返事をして、起立し、礼、着席」。この一連の挙措に要する時間は、一人5秒ほどでしょう。ですが、この5秒に、熊谷女子高校での3年間が凝縮されていると、私は壇上で感じていました。

 
卒業する先輩たちも、自分の成長を手応えとして実感できた瞬間だったようです。本当に素敵な笑顔でした。

 高校は1万人の卒業生を数えると、よく一人前と言われるのですが、第70回という節目に合わせたように、熊谷女子高校としての卒業生の人数は、3万人を超えました。経営学では、一般に企業や組織体の耐用年数はおよそ30年と言われていますが、熊谷女子高校は、一世紀の時を経て、なお県北の名門として高い評価をいただいています。


 「自主、そして自律」。この普遍の真理が、熊女の伝統として継承されているからと、私は考えています。新2年、新3年みなさん自身のために、まだ見ぬ、新たな熊女生のためにも、さらに誇れる高校をつくっていきましょう。
 


 話題を変えて、ここ数ヶ月の東アジア情勢を視野に入れた話で、今年度をまとめます。


 
21世紀の世界は、「地球規模での一体化が進む」という方向を示すだろう。しかし、一方では、数多くの文明の単位に分裂し、それらが相互に対立・衝突する流れが、世界秩序の基調となる-こうした論文を、東西冷戦が終結する1993年に、すでに発表していた研究者がいます。


 ハーバード大学のサミュエル・ハンチントン教授です。教授の国際関係の押さえ方は、近現代の世界を、特に東アジアを理解するには有効な手段となるはずですので、概要を紹介します。

 

  ハンチントン教授は、冷戦後の力の構造を1つの超大国(アメリカ)と10か国ほどの地域大国からなる世界体制(原語ではuni-multipolar systemといいます)と規定します。さらに、その地域大国とリーダーを争うナンバー2の地域大国、そしてそれ以外の国家という世界規模の「力の構造」を提示します。


 
具体的に例をあげた方がわかりやすいでしょう。地域大国に該当するのは、ヨーロッパにおけるドイツ・フランス連合、ユーラシアにおけるロシア、東アジアにおける中国、潜在的には日本、南アジアにおけるインド、東南アジアにおけるインドネシア、南西アジアにおけるイラン、中東におけるイスラエル、アフリカにおけるナイジェリアと南アフリカ、ラテンアメリカにおけるブラジルです。


 
そして、この地域大国に対抗するのが、ナンバー2の地域大国です。ドイツ・フランス連合に対するイギリス、ロシアに対するウクライナ、中国に対する日本とベトナム、日本に対する韓国、インドに対するパキスタン、インドネシアに対するオーストラリア、イスラエルに対するエジプト、ブラジルに対するアルゼンチン。ただ、アフリカには、教授によればナンバー2の大国は存在しません。

 

 以前触れた中国とベトナムの歴史認識のズレから派生する問題、具体的には、南沙諸島の領有権の問題ですが、これは、歴史的な時間の推移だけでなく、地域大国・中国とナンバー2の地域大国・ベトナムとの「力の構造」の視点から捉える必要もあります。東アジアの領土問題は、歴史認識の問題と併せて、「力の構造」に依拠しているため、解決がより困難な状況になっています。


 
我が国が位置する東アジア地域、その国々が属する文明は、教授によれば6つです。中華文明、東方正教会文明、日本文明、西欧文明、イスラム文明、仏教文明の6つです。そのうち4つの文明の主要国である中国、ロシア、日本、そしてアメリカの4カ国が、東アジアの諸問題に主要な役割を果たしています。


 
北のロシア、南の日本、東の中国、西のアメリカ-1つの超大国と3つの地域大国の強大な政治力と文明が集中しているのが、朝鮮半島です。これだけ大きな力が集中する地域は、世界的にも他に例がありません。朝鮮半島の政治的不安定さは、この「力の構造」にも起因しています。北朝鮮の核を巡る六カ国会議の参加国も、朝鮮半島の二カ国とこの四カ国です。


 
東アジアは、多数の文明と不確実で目まぐるしく変化する力関係が存在する地域です。世界のほとんどの地域には、単一の「地域大国」が存在しますが、東アジアはそうではありません。


 古代王朝から19世紀半ばまでは、中国が東アジアの覇権を握っていました。20世紀の前半は日本が支配的な大国でしたが、後半には、アメリカがこの役割を担います。そして、中国の経済発展が今後も続けば、再び覇権を握ることになるでしょう。現在の中国は、その方向を意図し、政治体制の強化を、まさに今図っているところです。

ただ、中国の経済発展は、経済学の法則からすればそう長くは続かないはずです。鍵は、中国の人口動態です。20年ほど先行する少子高齢社会の日本を、中国は、ほぼ同じ人口ピラミッドの形で追いかけています。人口の変化は、労働力、市場、経済的機会にとって基本となる動きです。つまり20年後、中国社会は、現在の日本と似た少子高齢社会を迎えているということです。

人口動態という視点からから予測できることを付け加えるなら、21世紀の世界で、最も重要な軸となるのは、イスラムの復興でしょう。2018年までがすでにそうでした。イスラムの挑戦は、経済発展ではなく、人口爆発に根ざしています。人口爆発は、どこかの時点で「若年人口の激増」につながります。歴史的にみると、15歳から24歳までの若年人口が20%以上を占めると、社会は不安定になり、暴力や紛争がエスカレートする傾向があります。

この状態をイスラム圏で最初に迎えたのはイランです。そのイランでは1979年に革命が発生しています。逆に今後の人口動態からは、イスラム諸国の社会の動きも沈静化していくことが予測されます。

長期的視点に立てば、人口の重心が変わると社会の雰囲気が変化しますし、社会の雰囲気は、意外に劇的にしかも確実な変化を遂げて行きます。

ハンチントン教授の理論は、『文明の衝突』に収斂されます。日本語訳されていますので、関心があれば手にしてみてください。

今日が、事実上の新年度のスタートです。新たな思いで高校生活に取り組みましょう。


17:30
2018/03/15

卒業証書授与式 校長式辞

| by:Web管理者1

平成29年度第70回卒業証書授与式 式辞

H30.3.14

 早春の陽光のもと、平成29年度県立熊谷女子高等学校の第70回卒業証書授与式を挙行するにあたり、PTA会長様をはじめ、多数のご来賓並びに保護者のみなさまにご臨席を賜り、卒業生のみなさんを祝福できますことは、私ども職員、在校生にとりましても、この上ない慶びであります。みなさまに心から御礼を申し上げます。

 本校の沿革史の冒頭に、明治44年4月25日、1年生96名、2年生50名の入学式が挙行された記載があります。その後、この学び舎に集い、卒業された方は、およそ3万5000名ですが、今日、新たに366名の名前が書き加えられます。


 一世紀を超える歴史と伝統を有する熊谷女子高校で学んだ人に、そして今、卒業されようとしているみなさんに共通して流れているものは、高音の澄みわたる校歌の旋律と洗練されたサクラの校章への誇りでしょう。そして、かけがえのない仲間との色あせない思い出でしょう。


 みなさんは、これから自分の人生における選択を、そして決定を、自らの責任で行うことになります。それは、正解のない意思決定の連続です。マニュアルはありません。みなさんが、進路先を決めるとき、効果的に働いた偏差値も模擬試験も存在しません。


 その前に、人生の選択には、必ずしも正解を選択することが求められているわけではない、ということです。求められるのは、「自分の選択を正解にできるかどうか」です。正解を選択するより、選択を正解にできるよう取り組むことの方が重要だと認識してください。


 みなさんの期待がつまった4月からの新たな生活ですが、誰の生活にも不確実性と流動性は、横たわっています。みなさんが、これからの社会の中で、難題に直面したら、どう対応するのか。みなさんに「共助」、共に助けると書きますが、共助という概念を、もう一度提示します。 


 複雑な社会的関係の中では、自助、つまり自分の力だけでは対応が限られます。求められるのは「自助」とともに「共助」です。共助は、「他者を助ける力」であり、「他者に助けてもらう力」です。新たに社会に出て行くみなさんには、「他者に助けてもらう力」も重要なことと意識していただきたいと思います。


 様々な問題を抱えながらも、大学や職場などの社会的な場で、「自分一人では、すべてはできません」と示すことに、大きなリスクを感じる人の割合が、年々、高くなっているとのデータがあります。立場がわるくなってしまうのではないか、自己主張しづらくなるのではないか、と危惧するからでしょう。


 問題に直面したとき、自分でやり遂げるよう取り組む「自助」の範囲なのか、それとも「共助」、つまり自分の力でどこまできるかを見通し、どこで、誰に助けてもらうかを考える問題なのかを判断してください。当然、「多くの依存先をもっている状態、依存先を分散できる状態」が、共助を可能にします。


 この共助の力を身に付けて初めて、人と人との関係の中に、自分の役割を見つけることができます。誰かに救いの手を差し伸べよう、逆に、誰かに救いの手を求めようと考え、行動に移すことができるはずです。


 難題に直面したら、「共助」の概念を、解決の手がかりにしてみてください。みなさんには、他者との関係の中で、在るべき自分の姿を求め、社会参加に、社会貢献につなげていって欲しいと考えています。


 今日の式辞が、みなさんに贈る、私からの最後のメッセージです。


 保護者のみなさまに、お祝いを申し上げます。お子さまは、本日をもって3年間の高校生活を卒業されます。振り返れば、学齢に達する頃から今日の日を迎えられるまで、楽しかったことも、ことばでは言い表せないご心労もおありだったことと拝察いたします。


 たくましく成長し、自立するお子さまの姿をご覧になる、ご家族のみなさまの佳辰を、心からお祝い申し上げます。


 366名の卒業生のみなさんのご卒業を祝福するとともに、新たな光の中へのさらなる飛翔を祈り、式辞といたします。

 平成30年3月14日           

                   埼玉県立熊谷女子高等学校長 槙 拓治




11:07
2018/02/19

壮行会(美術部全国大会出場) 校長激励の言葉

| by:Web管理者1

H30.02.19

 全国高等学校版画選手権大会本戦(版画甲子園)へ臨まれるみなさんへ、
お祝いを申し上げます。
 
 大会の舞台となる佐渡は、古代の行政区では、1つの島だけで「佐渡の国」を形成していました。
 対馬海流に囲まれた佐渡の国には、縄文の文化を根底にしながら、世阿弥らが運んだ都の文化や江戸初期の黄金文化が色濃く残存しています。

 私の勝手な希望をお伝えします。
 21世紀の現代から、時空を超え、佐渡の地に生きた人たちの轍を、そして「未来をつくる生命の力」を版画に彫り込んでいただきたいと思います。
みなさんの力と思いのすべてを作品に注ぎ込んでください。
栄誉はそれについてくるはずです。

 健闘を祈っています。全校のみなさんも応援をお願いします。


19:05
2018/01/10

第3学期始業式 校長講話

| by:Web管理者1

H30.01.09

 
 新たな一年が始まりました。この一年が、みなさんにとりまして大切な時間を重ねる、そして昨日の自分を超えていく日々となりますよう、祈念いたします。 どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。

 昨日は、各地で成人式が挙行されました。大人を象徴した「20歳の選挙権」は、現在、18歳へ移行していますが、これと併せて検討されていた成人年齢を18歳に引き下げる「民法改正案」が、この22日からの通常国会に提出され、成立する見込みになっています。成立すれば、2022年4月から施行されます。昨日の成人式であれば、成人式は18歳で行うのか、今までどおり20歳なのか、そんなことが話題になりそうです。

 あくまで民法上の成人年齢が、つまり「大人になる年齢」が18歳ということですが、大人になるとはどういうイメージなのでしょうか。


  今でも全国には、大人になるための様々な通過儀礼(イニシエーション)が残っていますが、大人になるとはどういうことなのかを考えるときに、思い出すことばがあります。

 成人式の会場を想像してください。司会の方が「大人になるとはどういうことですか、一人前とは何でしょう」と会場を回って聞いていきます。その問いかけに、ちょっと考えて、「重いものと軽いものがあったら、率先して重いものが持てることかな」と答えた若者のことばです。

 彼の答えは、「自分のことだけでなく、周りの人のことも考えられるようになること、それが大人つまり、これまでの二十歳の規準の一つです」と理解できるかと思います。

 現代の若者の行動特性の1つに、「匿名性の高い行動を望むこと」があげられています。「匿名性」というのは、自分が誰だか周囲の人に知られないということです。
 ただ、成人年齢が何歳であっても、他者との関係性の中で物事を考えられること、そこに自分の判断の座標軸を設定できることは、大人とそうでない人の「明確な境界線」になると思います。



 数年前の年末に届いたメールの話を少し続けます。メールは、新年に成人式を迎える方からでしたが、「二十歳を記念した高校の同窓会を2月に開催します」という案内でした。


 指定されたウェブページを開いてみると、有志数名が日程を調整しながら集まり、準備を進めてきたようです。冒頭に掲げられた「学年全員の参加が目標です」という宣言が、いかにもこの仲間たちらしいなと思いました。


 メールを送ってくれた彼女は、高校卒業とともに、福祉の専門学校で学ぶ資金を得るため、就職していました。その時は、すでに退職し、昼は専門学校へ、夜はラーメン屋でアルバイトをしながら、次の就職への準備をしていたようです。


 彼女からは、冬の夜のことでしょう。「自転車で帰るお客さんの忘れ物を、バイクで追いかけて渡してあげたら、すごくよろこんでくださいました」というメールをいただいたこともあります。


 飾らない、生き抜く力強さを感じさせてくれる、彼女なりの「大人になること」への回答でしょう。大人への仲間入りを心から祝福してあげたいと思うのは、私だけではなかったはずです。


 「自立する18歳」。これは、高校の教員としての私がずっと追究してきた命題です。社会がこの方向に動いていくようです。


 18歳は、また新たな世界への旅立ちの年齢でもあります。


 3年生のみなさんは、もうすぐ卒業式を迎えます。気づいていなかったかも知れませんが、秋も深まった頃から、いい意味で、みなさんには「制服」が似合わなくなってきています。成長した身体と心を包むには、制服は窮屈な存在になってくるのでしょう。


 さなぎから蝶が羽化するように、思い出も制服も脱ぎ捨てて、新たな世界に歩み出す、それが高校の「卒業」です。


 これから受験が本格化しますが、努力が実を結ぶ佳辰の来たらんことを願っています。焦らずに、ここまでの取組を続けてください。一緒に頑張ろう。


 1、2年生のみなさんにとっては、これからの3ヶ月は、高校生活の次のステージへ移行するための重要な期間となります。 2年生なら3年生として、1年生なら2年生としての生活とそれぞれの目標に向かって、一段ギアチェンジして臨んで行きましょう。



 最後に、ハラスメント防止関係のことをお伝えします。


 国内で初めて、セクシャルハラスメントを理由とした民事訴訟が起きたのは、1989年です。
 では、それまでは、ハラスメントは無かったのでしょうか。
 そうではありません。表に出でこなかっただけです。
 平成の時代を通じて、ハラスメントという言葉の認知度が高まり、隠れていた問題が次第に顕在化してきました。


 埼玉県では、ハラスメントの防止に本格的に取り組んでおり、生徒のみなさんにも「ハラスメント」、具体的には、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどを受けた場合の相談窓口を設けてくださいという要請がきています。本校では、保健室の養護の先生に相談の窓口になっていただきました。


 みなさんの個人情報と尊厳は、必ず守りますから、心当たりがあれば、相談してください。


08:01
2018/01/10

壮行会(全国大会・関東大会出場)

| by:Web管理者1

激励の言葉

H30.01.09


関東地区高等学校写真展埼玉大会に参加される写真部の二人の活躍を讃えます。
写真部としては、夏の全国高文祭仙台大会に続いての栄誉です。
活動水準の高さの証明でしょう。

『ヒロシマ』や『古寺巡礼』などの写真集を残された土門拳さんは、
シャッターを切るときに、
「惹かれるモノに、惹かれるままジーと眺める。
 大事なモノは、見れば見るほど魂に吸いつき、
 不必要なものは、注意力から離れる」
という心境になったようです。

どうぞ、さらなる技術の向上と自己の内面の充実を目指してください。

U20選抜競歩大会の参加標準記録をクリアして、全国大会参加を決定した
陸上競技部の二人の活躍を讃えます。
陸上競技部とすれば、同じく夏のインターハイ南東北大会に続いての栄誉です。

同じ競技種目の先輩と後輩です。
先輩の背中を追ってください。
その切磋琢磨が、アスリートとしての二人の強さをさらに高めてくれるはずです。

全国大会の水準を、身体の記憶に残してください。
必ずそれを超える日が来るはずです。健闘を祈ります。  


08:00
2017/11/02

壮行会(全国大会出場)

| by:Web管理者1

壮行会  激励の言葉         

                                                                  H29.11.02

先日の予選会を優秀な成績で勝ち抜き、
全国大会へ進んだチアリーディング部のみなさん、本当におめでとうございます。

みなさんの真価が問われるのは、関東大会ではなくこれからの全国大会です。
強豪校が揃う大会ですが、
みなさんには、いつでも自分たちの最高の演技を行う力があるはずです。

元気、勇気、笑顔、そしてみがき抜かれた表現力と強い団結力で全国の頂点を、
美しさの頂点を目指してください。

健闘を祈ります。全校のみなさんも応援をお願いします。


20:00
2017/09/01

第2学期始業式 校長講話

| by:Web管理者1

H29.09.01


 「グローバル化」や「グローバル人材の育成」といったことばは、日常会話の中にもごく普通に出てきます。産業界や教育の分野で、「グローバル人材」として求められる資質・能力には、語学力、コミュニケーション能力、課題発見と解決能力、異質な者の集団をまとめるリーダーシップ、主体性や積極性、協調性。あるいは、異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティなど、様々なものがあります。

 議論ではあまり出てきませんが、私は、グローバル化に対応する能力の一つに「歴史的思考力」があると考えています。近年の国際的なナショナリズムの高揚とそれを行動で表す集団の台頭を考えるなら、その重要性はさらに増しているでしょう。今日は、日中関係を題材に「歴史的思考力」について話をさせていただきます。


 「アジア諸国」、アジアに位置している国は、この「アジア諸国」として括られます。東アジアといういい方も一般的です。しかし、それぞれの国が歩んできた歴史も異なれば、現在の体制も千差万別です。同じ東アジアでも、中国、韓国と日本は、社会構造が根本的に違うということは、欧米の外交政策の基本です。


 岡倉天心の「アジアは一つ」ということば以来、繰り返しアジアの同質性を強調する思想が、我が国に現れてきました。それは、外交上の戦略としての色彩が強かったように思います。
 
 記憶に残るテレビ取材があります。「中国は他の国にいじめられっぱなしだった。ここに来て日本から『領土の侵略』を受ける屈辱があってはならない」-これは、4年前のテレビニュースで流れた一コマですが、反日教育を受けて育った若い世代の典型的な感情なのでしょう。


  中国では、3年前、開戦から120年を迎えた「日清戦争」が、大きく取り上げられていました。それは、新興国日本に敗北した屈辱感とともに、中国近現代の苦難はここから始まった、という歴史認識が基盤にあるようです。その上に、日中戦争の記憶が覆い被さって行く構造になっています。


 一方、日本では、72年目になった「終戦」が、現代社会の起点として意識されています。「終戦」は、中国にとっても一定の意味はありますが、抗日戦争勝利記念日は9月3日ですし、現代に重きをなすのは、当然、1949年の中華人民共和国の建国になります。


 当時の新聞を確認すると、第1面ではありますが、紙面の八分の一程度の扱いです。この例からも現代史を計るもの差しが、日本と中国では大きくズレていることがわかります。


 歴史のもの差しのズレは、中国と隣国のベトナムとの間でも顕在化しています。歴史的事象は、時間の推移の中にあります。ベトナムは、中国領の時代も長かったため、時間軸の取り方次第で、外交上の問題はどちらの主張も正当性を得る状況になっています。


 歴史認識が互いに食い違うことから生じる「断層」。その断層が、日本と中国、日本と韓国をはじめ、東アジアには多数存在し、プレートのようにぶつかり合い、せめぎ合う様相が伺えます。
            
 東アジア諸国の歴史のもの差しが大きく違うのは、近代国家としての成立時期とその契機が異なることが一因と考えられます。さらに「文明の衝突」という視点からの考察も必要でしょう。


 繰り返しになりますが、歴史的事象は、時間の推移の中にあります。このことを認識できること。そして、原因と結果の因果関係から歴史的事象をとらえられること、歴史的事象を多面的・多角的にみたり、考えたりすることができることは、重要な思考力を育成してくれます。それが、今日のテーマの歴史的思考力です。


 私が、国際理解の中で「歴史的思考力」を意識するようになったのは、
30数年前の夏に、中国を訪れたことがきっかけです。
訪問先は、山東省のウェイファン。まだ人民公社が形として残っていました。
 
 大学の先生とゼミの後輩たちとの訪中でしたが、時代は、日中戦争の教科書記述に対する中国側の強い抗議があり、日中関係は緊迫した状況にありました。

 ウェイファンは、激戦地の近くです。戦争とは直接関係ない世代とはいえ、この訪中の間じゅう、「戦争をどう問われるのか」、我々は、常に意識し、緊張感を持って行動していました。
 
 そして、ウェイファンを離れる前日、こんな出来事がありました。
 
 団長を含めた我々三人は、団員の様子を見るため、村の中を歩いていました。並木が整えられた静かな村です。


 照りつける夏の日射し。砂地に似たしらじらとした地面。木陰で涼をとる老人。と、その老人が、我々を見かけると、二、三度よろけながら立ち上がり、笑顔で握手を求めてきてくれたんです。


 思いがけないことでした。深くしわの刻まれた手が、団長に差し出されたとき、私と友人はいたたまれなくなってその場を離れ、背を向けていました。背後で何を話しているのか、耳には入りませんでした。


 当然、戦争を経験している世代の方です。団長は、会話の内容をこう伝えてくれました。
 「みなさんはいい人たちだ。村の者もみなさんが好きだと言って、歓迎している。」そして「絶対あってはならないが」と前置きし、「不幸にして再び戦争を起こすことがあっても、日本にはみなさんがいてくれることを我々は忘れない」と。歴史的事象は、時間の推移の中にあるようです。
 
 このことばは、その後、私の中国の人たちへの基本認識になって行きます。
 
 
 みなさんの世代が、新たな時代を、新たな世界を造っていきます。熊女にしっかり軸足を乗せ、大いなる未来を見据えてください。


18:54
2017/08/17

学校説明会 校長挨拶

| by:Web管理者1

平成29年度学校説明会あいさつ

H29.08.12 さくらめいと

 本校の前身の県立熊谷高等女学校は、明治44年に開校しました。本年度で創立から107年。卒業生は、およそ3万5000人になりますが、県内有数の伝統ある進学校として、部活動では、運動部、文化部ともに強豪校として、また、活気ある学校行事を行う女子校として、県民のみなさまから高い評価をいただいてまいりました。

 この後、担当から本校の説明はございますので、私からは2点だけ、メッセージを含めてお伝えいたします。

 「2020年に不安を持っている中学生の割合、72.8%」という広告が出されています。キーワードになっている「2020年」に何があるのか、説明いたします。
 2020年には、まず現在の大学センター試験に代わる「大学入学共通テスト(仮称)」が実施されます。その新しい大学入学テストの最初の受験生になるのが、現在の中学3年生、つまり会場にいるみなさんです。
 また、高校での学習内容などを決める学習指導要領は、2022年から新しくなります。今回の改訂は、高校と大学との接続に重点が置かれ、高校の学習に、根底から転換を迫る内容になっています。今、2022年から実施と申し上げましたが、早ければ2019年から、つまりみなさんが高校2年生の時には、「探究活動」の実施など、一部について先行実施されることが予測されています。
 「2020年に不安を持っている中学生」とは、大学入試の新テストの導入と探究などの学習内容の大きな変更を反映したものです。

 本校では、2020年への対応として、現在の第一学年から、週あたりの授業数を1コマ増やし、すでに週34時間で実施し、学習時間を確保しております。また、同様に求められている「探究」を本格実施できるように、すでに探究を組み込んだ教育課程編成を行うなど、対応の準備を進めております。今後も、教員の検討チームをつくり、2020年という変化に主体的に対応を進める予定でございます。

 2点目は、受験生のみなさんへのメッセージです。
 みなさんには、あこがれる先輩はいますか。もし、いるようでしたら、みなさんは、その先輩の姿に、近い将来の「自分の理想像」を見ています。熊女には、みなさん一人ひとりの目標となる魅力ある先輩が必ずいます。

 高校での3年間は、もっとも多感で、もっとも生命力に溢れた時期であり、理想とする姿を懸命に追い求める時期となります。進学校に学ぶ者としての学力と探究心の獲得、そして、部活動での活躍や学校行事での充実感を求めるなら、熊女で高校生活を送りませんか。その三年間は、必ず人生の大きな糧となるはずです。私たちは、みなさんの頑張りを応援します。

保護者のみなさまへ
 高校の三年間は、学習と集団活動を通して自己形成を行うとともに、将来の進路を決定する大切な時期でもあります。したがいまして、その前提となる高校選択はきわめて重要な課題となります。

 ふさわしい高校を選択するためには、できるだけ多く足を運び、お子さんと一緒に学校を確かめてください。その学校の教員と生徒さんと話をしてみてください。足を運べば、相手の思いとお子さんの課題が見えてきます。
 選択にあたって正解を選ぶことはもちろん大切です。ですが、それ以上に「選択を正解にするよう高校生活に取り組む」ことの方が大切です、と添えさせていただきます。

 結びになりますが、熊谷女子高校は、これからも県民のみなさまから求められる社会的な役割と100年を超える伝統校にふさわしい応分の責任を果たしてまいります。
 こ参加いただいたみなさまにとりまして、有意義な会となりますことを願って、内容を構成しておりますので、この機会を十分にご活用いただきたく存じます。


                                        県立熊谷女子高等学校長  槙拓治


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