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校長講話
123
2019/03/28

校長 離任の挨拶

| by Web管理者1

熊女生のみなさんへ

 

この3月末日をもって、離任いたします。

みなさんと過ごした熊谷女子高校での日々は、かけがえのない時間でした。

離任にあたり、今、胸の内にある思いは、きっと母校愛と呼んでいいものと思います。

 

私にとって、熊女が母校であるはずはなく、これからも母校になるはずもありません。

ですが、高音の澄みわたる校歌の旋律と洗練されたサクラの校章への誇り、

そして何よりも大好きな熊女生のみなさんへの思いは、

間違いなく「母校愛」と呼べるものと思っています。

いつでもみなさんの活躍を応援しています。離れていても一緒にがんばろうね。

 

保護者の皆様に

 

在任中のみなさまのご厚情にあらためて御礼を申し上げます。

熊谷女子高校は、私の次女の母校です。

次女はもう嫁いでいますが、私の着任を誰よりもよろこんでくれたのが、次女でした。

彼女が過ごしたであろう熊女での生活を共有できたことは、これ以上ない幸せです。

 

4月からは、大学で授業を担当しながら、大学卒業時に、

一度は断念した研究者としての道を歩んでまいります。

これからの10年が本当に自分のために仕事のできる10年と考えています。

近い将来、熊女の卒業生を担当できることを期待しております。

 

新年度は、新たな時代の始まりでもあります。

みなさまにとりまして輝かしい日々となりますことを心からご祈念申し上げ、

離任のあいさつとさせていただきます。

 

第35代校長 槙 拓治


20:10
2019/03/22

壮行会(全国大会、関東大会出場) 校長激励の言葉

| by 熊女職員101

壮行会

H31.03.22

 

予選会を優秀な成績で勝ち抜き、全国大会へ進んだチア・リーディング部みなさん、

大会で上位の成績を収め続けたことが高く評価され、選抜されたソフトボール部のみなさん、

両チームにまず祝意をお伝えいたします。

 

磨き抜かれた技術と強い団結力で、それぞれの大会の頂点を目指してください。

 

大会の常連となった両チームには、共通していることがあります。

それは、第一に、一戦ごとに、一つの大会ごとに成長していく力強さと

それを可能にする潜在的な能力の高さです。

 

部活動に望む真摯な姿勢と礼儀正しさ、常に自分を向上させようとする克己心。

本当に好感の持てる両チームです。

 

チア・リーディング部には、まもなく咲き誇るサクラのような美しいダンス・ステージを、

ソフトボール部には、果敢で、アグレッシブな試合運びを期待します。

 

両チームの健闘を祈ります。
12:08
2019/03/22

第3学期修了式 校長講話

| by 熊女職員101

第3学期修了式講話 

H31.3.22

 

 

  13日の卒業式、また18日の新入生説明会では、会場設営をはじめ、みなさんには全面的な協力をいただきました。お礼を申し上げます。ありがとうございました。

 

 卒業式では、会場を後にする先輩の姿を見て、何を感じたでしょうか。

 先輩たちはこの春、見事な進学実績を残してくれました。最難関大学への合格者を輩出したことはもちろんですが、自分の叶えたい第一志望での進路実現を多くの方が達成してくれたということをお伝えしておきます。

 

 熊女には、みなさんの第一志望での進路実現に向け、熱意をもって指導・支援してくださる先生方が揃っています。高い目標を掲げ挑んでください。みなさんならできます。

 

 新入生説明会は、1年前、2年前の自分を思い出していたのではありませんか。

 中学生を対象にした学校説明会では、毎回のように「熊女には、みなさんが憧れを持てる先輩が必ずいます」というメッツセージを伝え続けてきました。みなさんに憧れをもって熊女に入学してくる新入生たちです。一人前の熊女生にしてください。

 

 そして、彼女たちの追いかける目標の先輩であり続けてください。

 

 卒業式の式辞は、卒業生だけでなく在校生のみなさんに向けてのメッセージでもありました。修了式に臨んで、改めてお伝えすることもありませんが、少し補足をしておきます。

 

冒頭で、なぜ東日本大震災のことに触れたのかということについてです。

 

 卒業生のみなさんは覚えていてくれていましたが、熊女に着任した2年前、最初の始業式での講話が、東日本大震災への対応から得た仕事に臨む姿勢についてでした。

 

 当時、私は、さいたま市へ出向し、課長として勤務していました。震災に際し、急遽命じられた特命は、スーパーアリーナや市内の避難所に避難されてきた方々の就学を支援することでした。

 

避難された方々は、突然に今までの仕事や生活を奪われ、生命の危険にさらされ、申し上げにくいことですが、津波でご家族や知人を亡くした体験を持っている方々もいらっしゃいます。

 

混乱の中、作業は時には深夜にも及びましたが、「子どもたちの未来を閉ざすわけにはいかない」、私にはこの思いだけでした。「逃げない」で、被災者の方々の現実と向き合おうと。

 

休む場所もありませんから、イスに座ったまま、仮眠を取って朝を迎えたことも何度かありました。こうした時、漠然と考えていたのが、式辞で触れた「自助と共助」、「自立と依存の関係」であり、「持続可能性社会」でした。

 

着任のあいさつとしては、「逃げない」は重いテーマでしたが、これを取り上げたのには、理由があります。私の学校としての前任は、春日部東高校です。東高2年目の一学期始業式で、「逃げない」というテーマで、同じ主旨の講話を行いました。

 

 それから1年後の卒業式の前日、予行の終了後に、一人の男子生徒が校長室を訪れて、希望する大学に合格した報告とともに、伝えてくれたのが、

 

先生の「逃げない」という講話から、受験に迷っていた私は「逃げないで」前を向く勇気をいただきました。先生は、また教育委員会に行かれるのでしょうが、次に高校に着任した時は、最初のあいさつで、生徒のみなさんに、この「逃げない」の話をしてください。私と同じように勇気をもらえる人がいるはずですから、という依頼でした。

 

熊谷女子高校着任に際して、「逃げない」という話をしたことには、こうした経緯があります。みなさんからすれば、思いもしなかった東高の先輩と出会った瞬間です。

 

「自立と依存」、「持続可能性社会」に一つの解を導き出せたのは、彼の後押しがあったからとも考えています。

 

新年度は、平成という時代に代わる新たな時代の始まりとなります。可能性を信じて歩み続けましょう。


12:07
2019/03/14

第71回卒業証書授与式 校長式辞

| by Web管理者1

第71回卒業証書授与式 式辞

H31.3.13

 

 早春の陽光のもと、県立熊谷女子高等学校第71回卒業証書授与式を挙行するにあたり、多数のご来賓並びに保護者のみなさまにご臨席を賜り、卒業生のみなさんを祝福できますことは、私ども職員、在校生にとりましても、この上ない慶びであります。みなさまに心から御礼を申し上げます。

 

 8年前の3月11日に発生した東日本大震災で亡くなられたみなさまに、改めて哀悼の意を表します。

震災をきっかけに、私は、「自立と依存」について考えてきましたが、この式辞がみなさんに贈る私からの最後のメッセージとなります。

 

 高校では、「自立、自主」という価値が、教育活動でも日々の生活でも追求されています。しかし「自立」と不可分の関係にある「依存」に、積極的な意味付けがなされることは、そう多くはありません。 

 震災以来、社会の「持続可能性」に焦点が当てられることが多くなりましたが、「持続可能性」を考える際に、「自立と依存」という概念も見直そうとしてきました。それは、「自助と共助」への関心の高まりとも一致しています。

 

 「自立と依存」は、対で使われることが多く、自立は「independence」。依存は「dependence」。対のことばであり、表裏一体の概念であることは日本語より明らかです。「自立」は、そのことばのイメージとは逆に、社会に「依存先」が広く確保され、行政や経済などの制度によって下支えされているから可能になっていると言えます。

 

 依存先が多方面にわたり、しかも数多くある先に、私たちの自立が実現する。そう考えるなら、自立は

「依存」を表す「dependence」と多いことを表す「multi」を使って、「multi-dependence」と表現する方が、現実の社会をより正確に映し出しているはずです。

 

 実際に、福祉の領域では、「自立と依存」の関係性が編み直されています。「2050年には地方から人が消える」、そうした近未来予測の中でさえ、我々が、「自立を保証する制度」とともに、「無条件の依存」を必要としている人たちに、それを許容できるかどうか。それは、日本社会の持続可能性の水準を計る判断基準の一つとなるでしょう。

 

 社会の持続可能性、そして自立と依存を問うこと。これは、「人が生きるとは」という根源的で、正解のない問いです。そして、「無条件の依存」は、その問いに対する一つの解と考えます。

 

 20世紀世界の分岐点が1919年であったように、我が国が近未来の分岐点に立ったとき、その進むべき道の最終選択は、みなさんの生き方に負うもの、つまり国家の政策に加えて、一人ひとりがどう生きるかという、その生き方の総体にかかっていると認識してください。

 

 卒業されるみなさんに、改めて祝意と敬意をお伝えいたします。

 

 18歳は、また目指す世界への旅立ちの年齢です。鈴懸祭が幕を降ろし、秋が深まった頃から、先輩たちと同じようにみなさんにも、どこか制服が似合わなくなってきているのを感じていました。成長した身体と心を包むには、やはり制服は窮屈な存在になってくるのでしょう。

 

 羽化する蝶ように、思い出も制服も脱ぎ捨てて、目指す世界に可能性と夢を抱いて歩み出す。それが、高校の「卒業」です。住み慣れた少女の世界から美しい女性へと。そして、いつまでも物語の中の主人公のように、キラキラ輝いていてください。

 

 4月からは、私もcareerchangeします。大学卒業時に、一度は断念した研究者としての道をこれからは歩んで行きます。これからの10年が本当に自分のために仕事のできる10年と考えています。専攻分野は異なるでしょうが、学会で競い合いましょう。

 

 保護者のみなさまに、お祝いを申し上げます。お子さまは、本日をもって小学校以来12年間に及んだ学校生活を卒業されます。振り返れば、学齢に達する頃から今日の日を迎えられるまで、楽しかったことも、ことばでは言い表せないご心労もおありだったことと拝察いたします。

 やさしき心を養いながら、たくましく成長したお子さまの姿をご覧になる、ご家族のみなさまの佳辰を、心からお祝い申し上げます。

 

 365名の卒業生のみなさんのご卒業を祝福するとともに、新たな光の中へのさらなる飛翔を祈り、式辞といたします。

 みなさんの活躍をいつでも応援しています。流るる黒髪に、かざさん、花の冠を

                                                                           

 平成三十一年三月十三日           

                           

                          埼玉県立熊谷女子高等学校長 槙 拓治

 

 


20:14
2019/02/04

壮行会(全国大会・関東大会出場) 校長激励の言葉

| by Web管理者1

美術部・音楽部壮行会

H31.02.04

 

■ 美術部

  全国高校版画選手権大会の本戦に進まれた3名のみなさんにお祝いを申し上げます。

  昨年10月に、東京都美術館で開催されたこの選手権大会、いわゆる版画甲子園の特別展

  示を見てきました。入賞した作品は、構成力、表現力、そして佐渡の文化への理解度などに

  おいて、いずれも「超高校級」という水準です。

 

  展示されていた熊女の作品から、熊女チームの最大の魅力は、色使いと色彩感覚、そして

  強い団結力であることが読み取れます。この3つで、全国の強豪チームとも互角の勝負が

  できるはずです。今年度もみなさんの健闘を祈ります。

 

■ 音楽部

  関東ボーカル・アンサンブルコンテストへの初めての出場、おめでとうございます。

  全国屈指の激戦区である埼玉県大会において、熊女のAチーム、Bチームが、ともに金賞を

  受賞されたことは、音楽部としてどこへでも誇れる成果だと思います。

  

  関東大会での曲目は、日本の民謡的なものということですが、聴く人の心に真っ直ぐに、力強く

  時には優しく届く曲なら、みなさんが最も力を発揮できる分野でしょう。

  甲府からは及ばなかった全国大会への思いを、今度は、水戸から必ず届けてください。

  19名の健闘を祈ります。  

■ 全校のみなさんへ

  1月8日には、陸上競技部と写真部の壮行会を行いました。

  そして今、壇上には美術部、音楽部の代表がいます。それだけでなく、先週末に開催された

  大会では、バレーボール部とサッカー部が健闘を見せてくれました。

  それ以外でも、多くの部活動が新人大会などで活躍してくれています。

 

  大会での活躍は、日常の取組の集大成ですから、それ自体すばらしいことです。

  そして、今日、お伝えしておきたいことは、みなさんの活躍は、これから受験の最後の山場に

  向かう先輩たちにとって、力強いエールとなるということです。そのことを忘れないでください。

  

  美術部への、音楽部への応援を、そして先輩たちへの応援をお願いします。

 


16:58
2019/01/31

校長講話(3年生学年集会)

| by Web管理者1

校長講話  第3学年集会

H31.01.31

 

この冬は暖冬の予報でしたが、厳しい寒さの日が続いています。

どうぞ、くれぐれも体調管理に気をつけてください。

 

みなさんが次に登校するのは、卒業式の予行の日。

その日から「3年生のみなさん」ではなく、「卒業生のみなさん」と呼ばれることになります。

残り少なくなった高校生活を実感することと思います。

 

みなさんの名前は、本校の「卒業証書授与台帳」に

一人ひとり記載され、学校に永久に保存されます。

卒業生が3万人を超える熊女の歴史に、文字通り名を残すことになります。

どこかで100年を超える歴史と伝統の重みを感じることがあるはずです。

 

みなさんの後輩は、今、部活動で活躍してくれています。

ソフトボール部が、昨年度に引き続き公立高校の関東大会へ、

美術部が、常連となった全国高校版画選手権の本戦に、

数日前には音楽部が水戸で開催される関東大会出場を決めています。

みなさんの残してくれたものを、引継ぎ、発展させた成果です。

後輩たちは、こうした形でも先輩にエールを送ってくれています。

 

これから受験に臨む方が多いと思います。

きっと毎日が不安と焦りとの戦いでしょう。

でも、その戦いに打ち勝つ者が目標や希望を達成できることができます。

みなさんだけではなく、私も今、不安と焦りの中にいます。

4月からの第二のキャリアをスタートさせるために、就職活動の最中です。

みなさんの頑張る姿から勇気をいただいています。私も逃げません。

一緒に最後まで頑張ろう。みなさんの健闘を心から願っています。

 

進路が決まっている人は、自分が進む先に横たわっている「リスク」に気づいていますか。

それぞれのリスクの回避・低減させることを考えて、行動に移してください。

それが、リスク・ヘッジです。

今年の箱根駅伝で、絶対王者の青学がまさかの敗退を喫しましたが、

その原因の一つは、見えていたリスクを過小評価したことでしょう。

しかも、敗退して初めて気づく「リスク」ではなかったはずです。

みなさんの教訓になるはずです。

 

卒業式まではおよそ40日間。その時間は、誰にも平等に与えられます。

4月以降、しっかり顔を上げ、前を向けるための40日間にしてください。


13:02
2019/01/08

第3学期始業式 校長講話

| by 熊女職員101

第3学期始業式

H30.01.09

 

 

 新春のお慶びを申し上げます。

 この一年が、みなさんにとりまして大切な時間を重ねる、そして昨日の自分を超えていく日々となりますよう、祈念いたします。どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。

 

 2月の立春を迎える頃から、1日に1分ずつ昼間の時間が長くなり、それとともに大地に降る陽光が急速に輝きを増してきます。この現象を、「光の春」といいます。その「光の春」の時季に、3年生のみなさんは、受験の山場を迎えますが、これまでの懸命な努力が実を結ぶことを、心から願っています。

 

 どうしようもなく不安で、苛立ってということがあれば、どうぞ話をしに来てください。校長室のドアは、いつでも開けてありますから。

 

 今日は3学期のスタートです。1年生、2年生のみなさんにとっては、高校生活の次のステージへ移行するための重要な3ヶ月となります。それぞれの目標につながる、一段高いステージへ移るために、ギアチェンジして日々の生活に臨みましょう。目指さない目標は、絶対に達成されることはありませんから。

 

 平成29年度の本校卒業生の系統別進学者を数値でみると、本当に多様な進路ですが、一番多いのは、看護・医療・健康科学系統で13.1%。次が、人文科学系統で11.5%となっています。教育・教員養成系統は、6.6%。

 

 この6.6%という数値は印象より少ないのですが、教職員採用課からの情報ですと、今年度の教員採用試験では、本校出身の方は、小中高特別支援を合わせて37名が合格し、その数は、出身高校別では一番多いそうです。関心だけでなく、教育に対する資質・能力も高い水準にあるようです。

 

 今日は、本校生の関心が高い看護・医療の領域や教育の領域においても、大きな特徴となっている「Evidence-based」を取り上げ、そこから「持続可能性sustainability」について考えてみます。

 

 医師の経験と勘による医療ではなく、最新の臨床研究に基づいて、統計学的に有効性が証明された医療を提供していこうという考え方は、1980年代から90年代にかけて世界的に広まり、現在、医療の基本理念になっています。この考えをEBM(Evidence-based Medicine・根拠に基づいた医療)といいますが、背景には、20世紀に急速に発展した統計学、そして右肩上がりに推移した経済成長があります。

 

 EBMには診療の基本指針があり、その有効性はデータで実証されていますが、すべての患者に有効というわけではないようです。その有効率は60%~90%。とすれば、有効でない患者が40%~10%存在することになります。また、根拠になるデータが十分そろっていない疾患や精神に関わる疾患などEBMを適用できない場合もあります。

 

 こうした状況を打開するため、イギリスで提唱されたのがNBM(Narrative-based Medicine・物語と対話による医療)です。

 

 Narrativeは「物語」のことで、患者が医師との対話を通して紡ぐ物語です。それは、病気になった理由や経緯、病気について今はどう考えているかなどが綴られますが、医師は、物語から病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して、身体的、心理的、社会的など全人的にアプローチしていこうとする臨床手法のことです。

 

 NBMは、患者との対話と信頼関係を重視し、scienceとしての医学と人と人とのふれあいとの間にある溝を埋めることが期待されています。scienceとしての医学を支えるものは、客観的なデータですが、NBMとEBMは対立するものではなく、人間の「生命をどうとらえるか」の視点とアプローチの違いです。

 

 教育をめぐる議論も、現在は、Evidence-basedになってきています。全国学力・学習状況調査やPISA、あるいはTIMSSの調査において、詳細な統計分析が行われ、成果とともに様々な課題があぶりだされています。

 

 熊女生の希望の多い看護・医療系と教育系の2つの領域は、みなさんには、きっと異なる領域として認識されていると思います。

 

 看護・医療の領域において、人間の「生命をどうとらえるか」という視点とアプローチが求められているなら、教育を表すeducationのもとになるのは、「ed・care」。それは、「命をはぐくむ」という意味です。したがって2つの領域は、その根底では大きく重なり合っています。人の存在に直接関わる2つの領域では「命をはぐくむ」ために、社会の「持続可能性」をどう確保するのかという大きな課題が、他の領域よりも鮮明に見えているはずです。

 

 平成という時代が本格的に始動した1990年代。その90年代後半には、国際競争力世界第一位の我が国の繁栄がありました。しかし、2000年代に入ると急速に国際競争力を失い、格差を示すジニ係数も0.5に拡大。高度成長期に大都市に流入してきた人々は次々と老年に達し、日本社会は、頂点から緩やかに、しかし確実に下り始めます。

 

 こうした動きの中でも、確実に予測できていたことがあります。それは、急激な少子高齢化の進展と人口減少です。ですが、日本に限らず、同様の人口動態で推移する各国は、いずれも有効な政策を打ち出せたとは言えないでしょう。

 

 その結果として描かれた「日本の近未来予測」は、みなさんがご存じの通りですが、この近未来予測は、AIによるEBM的分析結果に拠るものです。

 

 これからの20年後、30年先を見据えて、私たちは何ができるのでしょうか。多面的・多角的に思考する際の1つの鍵は、EBM的分析、併せてNBM的アプローチです。

 

 社会の持続可能性を高める方向性を示し、推進する中心は、政府や地方公共団体であり、また企業などの経済主体でしょう。しかし、現代は、従来の成長期ではありません。これまでの成長期とは明らかに違う価値観が、日本社会にも生まれ、定着しようとしています。例えば、それは医療へのNBMの導入であり、従来の「自立と依存」の関係を編み直そうとする福祉の動きなどです。

 

 私は、社会の持続可能性は、国家の政策に加えて、一人ひとりの生き方がどう生きるかという総体にかかっていると考えます。国家が近未来の分岐点に立ったとき、その進路の最終選択は、私たちの生き方に負うものとなるでしょう。

 

 20世紀を代表する社会学者の一人、Peter F.Durkerは、「私は、予言ではなく、すでに社会の中に現れている未来の事象を探して、それを伝えているだけです」ということばを残しています。不確実性の現代では、未来を正確に予測することは相当困難ですが、Peter F.Durkerのことばが正しいとするならば、持続性のある未来を決める要素は、既に現在の社会の中に存在しているはずです。

 

 被災地訪問の報告が12月に行われましたが、参加されたみなさんは、個人の生き方が国家の進路を左右すると考え、被災地で新たな生き方を示していた方々とお会いしてきたことかと思います。今は危ういように見えても、確かな持続可能性を求めて行動している人たちではなかったでしょうか。

 

 ネット化の現代社会では、人の顔が見えない中での行動が大きなウェートを占めます。

ですが、「どう動くのか、どんな人と出会うのか、何を感じ取るのか」。その経験と学びが、思考の原点となることには変わりはないでしょう。年頭にあたり、みなさんに送るメッセージとします

 

 

 最後に、ハラスメント防止関係のことをお伝えします。

 

 国内でセクシャルハラスメントを理由とした民事訴訟が起きたのは、1989年です。それから30年。平成の時代を通じて、ハラスメントという言葉の認知度が高まり、隠れていた問題が次第に顕在化してきています。

 

 本県では、生徒のみなさんにも「ハラスメント」、具体的には、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなどを受けた場合の相談窓口を設けてくださいという依頼がきています。本校では、昨年度から保健室の養護の先生に相談の窓口になっていただいています。

 

 みなさんの個人情報と尊厳は、必ず守ります。もし、心当たりがあれば、相談してください。


13:29
2018/12/25

第2学期終業式 校長講話

| by 熊女職員101

第2学期終業式

H30.12.21

 

 一年間お疲れさま。4月からの疾風怒濤のような9か月。これは、どの学年にもあてはまると思いますが、いちばん相応しいのは、一年生のみなさんでしょう。一年生のみなさんは、まったく新しい環境の中で訳が分からないまま4月、5月を過ごし、6月の新入生歓迎のバレーボール大会で熊女生になるための洗礼を受け、そして鈴懸祭を経て、ようやく「熊女生」としての立ち振る舞いが身についてきた、そんなふうに見えました。

 

 そんなみなさんも間もなく、求められる先輩になります。二年生の人は最終学年に進み、そして三年生のみなさんは卒業を迎えます。平成最後の年度もあと3か月。一つの時代が終わろうとしています。変えられるのは、自分と未来です。これからも顔を上げ、前を向いていきましょう。

 

 

 みなさんは、一筆箋を知っているでしょうか。「一筆」はひと筆、「箋」は便箋の箋で、ちょっとしたメッセージを伝える際に使う「短冊形の便箋」のことです。一筆箋の売り上げが、ここ数年伸びているというデータがあり、銀座の東京鳩居堂では、売り場面積を2倍に拡大し、品揃えも豊富にしました。銀座という土地柄、学生の来店はあまりないでしょうが、ビジネス街で働く若い世代の方の購入が目立つそうです。

  メールやライン世代の若い人たちが、彼らにとっては「新たな」コミュニケーション・ツールである一筆箋に注目しているようです。 

 

 「短い口に出しやすいことばでも、心のこもったことばはあります。そんなことばは、いつまでも心の中に輝き続けます」。これはマザー・テレサさんのことばですが、

今日は、「心の中に輝き続ける短いメッセージ」を紹介します。それは、家族に宛てた4行のメッセージです。

 

 私には、仙台に在住する友人がいます。杜の都仙台、といっても青葉通りなどの市街地ではなく郊外。郊外というより山の中です。道路沿いの最後の集落からさらに道一本奥に入った所に彼の家はありますが、山肌を開拓した中に立つ一軒家です。

 

 「何でこんな山奥に若いうちから家を建てたんだ。小さなスーパーに行くにも、車で20分はかかるだろう」。「確かに。ただ、ここは時の流れと風の流れを実感できる。想像してみてくれ。夜になれば、どんな季節でも満天の星空だぞ。いいと思わないか」-そういう友人です。

 

 私は、大学生の頃から「終の棲家」は京都にしたいとずっと考えていました。現在は、メガロポリスTokyoのゾクゾクするような怪物性に惹かれている人間ですから、満天の星空は認めても、「コンビニがないと無理」と答えておきました。

 

 その友人を予想もしなかった出来事が襲います。彼の奥さん、仮に多香子さんと呼んでおきますが、多香子さんが、激しい腹痛を訴え病院に緊急搬送されます。さらに大きな病院に転送されますが、そこでの検査結果は冷酷なものでした。病名は、膵臓ガン。しかも末期の段階で、残念ながら手の施しようがありませんという医師の説明です。

 

 彼女は揺れる感情を抑えて、担当の医師に尋ねます。「あとどれくらい生きられますか」、「いつからガンに侵されていたのですか」。医師との会話に耐えられなくなったのは、友人とその大学生の子どもたちの方です。

 

 彼女は、その夜、看護士さんに一筆箋を用意してもらいます。白い無地の一筆箋。そこに文字どおり一筆のメッセージを綴ります。長い手紙を書くことは、もう無理でした。最初の2行にかけがえのない家族への思いを綴り、そして後半の2行にこう綴ります。

 

 「この病気になったのが、パパやター君、マー君でなく、私で良かったと思います。それだけは感謝しています」と。

 この一筆のメッセージに込めた家族への思いが、友人と子どもたちを支えてくれました。そして、今も。

 

 合併症が進んでいたようです。小康状態を得ることなく、多香子さんは翌日息を引き取ります。

  

 これも、マザー・テレサさんのことばです。

「私の行いは大河の一滴にすぎません。でも、何もしなければその一滴も生まれないのです」「大切なのは、どれだけたくさんのことを行ったかではなく、どれだけ心を込めたかです」。

 

 引用させていただき、結びといたします。


09:20
2018/11/09

パークマラソン 校長あいさつ

| by 熊女職員101

パークマラソン

H30.11.08


間もなくスタートの時間となりますが、準備は万全ですか。体調管理と事故の防止は、大会の成功には不可欠です。どうぞ、一人ひとり細心の注意を払ってください。


メイン会場となっているここ熊谷陸上競技場は、全国選手権クラスの大会が開催される競技場です。ここから多くのアスリートが、世界への道を拓いていますが、一方で、プロモーションビデオの撮影地として、音楽家のその後の活躍にも貢献しています。代表は「ゆず」。「栄光の架け橋」のプロモーションビデオは、この競技場で撮影されています。


今年度は、学年別スタートではなく一斉スタートです。

HRの栄誉と自らのプライドをかけ、本気で競技に臨んでください。


保護者のみなさまに、

この音声が届いているかと思います。まず御礼を申し上げます。大会の開催にあたり、ご多用の中、ご予定を調整いただき、大勢のみなさまにご協力をいただいております。ありがとうございます。役割分担へのご対応とともに、選手のみなさんへの励ましの応援をお願い申し上げます。


3年生のみなさんへ、

みんなにとっては、大きな学校行事とすれば、今日のパークマラソンが最後となります。

でも、高校生活はまだ途上。夢も目標も途上です。

毎日、一生懸命やっているのに、何でこんなにつらいんだろうと思うときがあるとすれば、そのときこそが、夢や目標に近づいているときです。


それぞれの「栄光の架け橋」へと駆け抜けてください。応援しています。

参加するすべてのみなさんの健闘を祈ります。


以上


18:48
2018/09/03

第2学期始業式 校長講話

| by Web管理者1

第2学期始業式

H30.09.04

■ 正門から体育館へ向かう途中のクスノキが、現在、枯れそうな状態になっています。

  ブラインド越しですが、私が作業する場所からは近いので、異変には早く気づきまし

 た。冬を越え、春の若葉がつややかな常緑に変わった頃、静かに落葉が始まります。樹

 木を扱う業者の方々によれば、すでに幹が空洞化していて、2,3ヶ月後には枯れるで

 しょうということでした。

  あのクスノキは、本校の前身県立熊谷高等女学校の第1回卒業生の記念樹です。植樹

 されたのは、1913年度。創立90周年で、フェンス寄りの造園事業を行った折り、

 由来を刻んだ石が土の中から発見されたようです。


 倒木の危険がありますから、いずれ伐採することになるでしょうが、さくら会会長さ

 んと何かに活用できないか、考えていきます。

■ 俳優小栗旬さんが「桃太郎」を演じ、その世界を壮大なスケールで描くコマーシャル

 シリーズ。通信大手の人気コマーシャルは「三太郎」シリーズ。それではありません。

  シリーズのスタートは2014年。最終章となる「Episode5(鬼ヶ島)」は2017年です。

 序盤で、桃太郎と「サル」との出会いが明らかになる。自分が最強と信じていたサルと

 桃太郎の壮絶な死闘。それを経て、同志になるシーン。

  後半は、鬼ヶ島での戦いの中、救援を求め、島を脱出するサル。彼は、海岸の岩場に

 打ち上げられ、人間の若者たちに助けられるが、意識が戻ると「桃太郎を助けて」と訴

 える。この懸命な訴えに「これは自分たち人間の問題なのだ」と立ち上がった若者たち。

 サルをリーダーに、俳優野村周平さんら「人間たち」は、桃太郎たちが待つ鬼ヶ島へと

 向かって行く。

 「Episode5」は、リーダー桃太郎ではなく、サルのリーダーシップが魅力の一つになっ

 ています。

■ 実在したサルの群れからリーダーについて、考察を進めてみましょう。

  これからの話は、京都大学の研究者たちが残した記録をもとに構成しています。

  舞台は、20世紀の幸島(こうじま)。幸島は宮崎県南部に位置し、周囲4キロほど。
 ニホンザルの生息地として保護されています。この島のサルを一躍有名にしたのは、
 「イモを洗う行動」でした。

  1953年に、子ザルがサツマイモについている土を落とすために、小川で洗い始め

 たことが確認されています。次第に群れのサルたちも同じ行動を取るようになります。

 その後、イモを洗って食べる行動は、さらに海水で塩味をつけて食べるという行動へと

 進化していきます。1つの新しい行動が他の固体に伝播し、継続する。

  これは、人間の文化の進化と同じ様相です。

  このイモを洗うという行動は、子ザルの果敢な挑戦でした。一頭の若き才能が新しい

 文化を創造し、大人社会を変革した一例でしょう。

                

 

■ この群れにはボスがいます。

  1952年に、京都大学の研究者たちによって認定された初代ボスが、「カミナリ」

 です。カミナリは、人間で言えば90歳の老齢になっても、ボスとして君臨し続けます。

 さすがに衰えは隠せなかったようですが、攻撃性のあるイヌが近づいたりすると、群れ

 を退避させて、一命を賭して敢然と戦った。

  これが、リーダーの存在理由の一つです。

 

  サルの社会では、2頭のサルの間にエサを置くと、どちらか一方がすぐに寄ってきて

 エサを取ります。もう一方のサルは黙ったまま手を出しません。つまり、この2頭の間

 では、どちらが先にエサを取るかは、はっきり決まっているのです。こうした関係を群

 れの「序列」あるいは「順位」と言います。

  序列のトップにあるカミナリは、最晩年には失明します。失明した後、ボスの食べ物

 をかすめ取ろうとする輩が現れますが、そんな時、当時のナンバー2のサルは厳しく叱

 りつけ、群れの秩序を守った。彼は、力で奪うことのできるカミナリの地位を奪うこと

 はしなかった。そして、群れも最期まで、カミナリに礼を尽くしたと記録されています。

   カミナリが老年を迎えた頃、「イカ」という精悍なサルが群れに戻ってきます。

  イカは、当時の群れにいたオスザルに、次々に戦いを挑み、すべてを圧倒します。

  そして、ついにリーダーの地位を狙いに行きます。

  カミナリとイカの戦いは何年にも及びましたが、カミナリの死後ボスになったのは、

 ボスの地位を奪わなかったナンバー2のサルです。イカは戦いではこのサルに勝ってい

 ましたが、群れは、最強のイカをリーダーとは認めませんでした。

  さらに数年後、イカと同じ頃に群れに戻ってきた「ナベ」がボスになります。ナベも

 戦いでは、イカに負けていたオスザルです。しかし、群れは、リーダーとして集団に貢 

 献したナベを選びました。

   サルの社会からの推論ですが、どうやら「リーダーはフォロワーがつくる」ようです。 

 そして、その「リーダーの本質は信頼」にあるようです。これは、人間の社会において

 も、妥当性を持つはずです。

■ 集団におけるリーダーの任務は「決定する」ことです。

  フォロワーの責務は、リーダーに「提言する」ことです。

  リーダーを考えるのに、集団のフォロワーに着目したのは、ロバート・ケリー教授の

  実証的な研究に惹かれたからです。それは「組織が出す結果に対してリーダーが及ぼす

  影響力は、1割~2割。これに対してフォロワーが及ぼす影響力は、8割~9割にのぼ

  る」という簡潔な主張に集約されています。

  当然のことですが、フォロワーシップは、リーダーのリーダーシップとの関係の中で、

  はじめて効果を発揮します。

  間もなく鈴懸祭・体育の部を迎えます。熊女之陣の最終戦、「乙女たちの熱き闘い」

 を制するものは、文化の部以上に「チームとして力」でしょう。3年生が向かっている

 受験も、ベースになるのは個の力でしょうが、その総体としての「チーム力のポテンシ

 ャル」が成果に影響を与えます。

  高校は、学習と集団活動を通して人格形成を行う場です。

  高校生として、チームとして成長できるよう、一つひとつをしっかりやり遂げよう。


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